CONSULTANT COLUMN
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ROIC経営とキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)
食品メーカ大手がROIC経営を重視している。その施策は大変示唆に富んでいるため紹介する。 ●中期経営計画の廃止(2023年2月公表) ・数年先の目標に固執する中計病に陥らず、成長や資本効率に資する戦略を実践 ・目前の数字…more -
ESG(環境・社会・企業統治)投資とサプライチェーン・ガバナンス
ESGマネーが日本株を素通りするリスクが浮上している。国際金融協会によると株式運用するESGファンドへの資金流入額は2022年1~3月に412億ドル(約5.2兆円)、2020年同期間の2.5倍の規模とのこと。 証券会社大…more -
サプライチェーンにおけるステーブルコインの潮流
2021年末、火災保険大手はデジタル通貨を使った貿易決済支援サービスを発表。デジタル通貨はビットコインではなく米ドルに連動した仮想通貨(ステーブルコイン)。また、電子化した船荷証券(B/L)を使い、貿易代金を即時決済する…more -
物流REITからデジタル証券へ
信託銀行大手は11月、物流施設を投資対象とする一般投資家向けのデジタル証券を発行すると発表した。1棟の物流施設に小口投資できるのが特徴。一般投資家向けのデジタル証券は国内で2例目とのことだ。デジタル証券はブロックチェーン…more -
クラウドファンディングの出口戦略
クラウドファンディング(CF)企業の出口戦略として顧客である融資先へバリューチェーン機能の提供が加速しそうである。CF企業大手が小売大手と提携し、融資先企業が継続して販売できる仕組みを整備中、また他社との提携も積極化する。…more -
東証REIT物流フォーカス指数
REIT市場に見直し機運が高まっている。コロナ禍においては2月末から3月後半にかけて相場は大幅に下落したが、下げ一服後は戻り歩調にある。国内REITで運用する投資信託にはこの5カ月間で個人投資家から約1800億円の資金が流入したとのことだ。7月末時点でみると国内REITの分配金利回りは平均4.3%程度と、東証1部上場銘柄の配当利回り(平均2.4%)を大きく上回る。REITの投資対象である不動産物件の価格と賃料は上昇。収益の伸びに伴い分配金が拡大したためとみられている。…more -
貿易金融ブロックチェーンの起こり
コロナ禍において、紙文化の貿易金融の分野でもペーパーレス化の動きが加速している。貿易取引は紙文化が根強く、輸入業者のL/C(信用状)など重要書類は紙媒体でのやりとりが原則だ。輸入業者の取引金融機関が紙のL/Cを発行し、クーリエ便で相手国の金融機関を経て輸出業者に届く。また、現在、B/L(船荷証券)などを電子化している銀行は24%にとどまるとのこと。…more -
物流REITの活況と今後
7/22の東京市場で、REIT相場が逆行高となった。物流施設に投資して賃料収入を得る物流施設投資大手に資金が流入。時価総額が、オフィス型REIT大手を抜いて首位となった。2001年の市場開設以来、初めて首位の座が入れ替わった模様。株式のPBRに相当するNAV倍率を見ると、7/22時点で物流施設投資大手は1.6倍と、目安とされる1倍を上回る。…more -
キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)
CCCはサプライチェーンマネジメント(SCM)におけるKGIの1つといえる。SCMにおいて企業は在庫偏と欠品の回避、計画・実行のリードタイム短縮などを目的として、施策を打つが、最終的には、いかに早くキャッシュを回収して、再投資に回すかというCCC改善は、企業の基本活動といえる。 CCCは売・買掛金、棚卸資産(原材料・仕掛品・製品在庫)に分解するが、企業間取引において、売・買掛金のサイト変更は容易ではない。このため、CCCは在庫回転日数改善に着目する。…more