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SNS時代のDM(紙媒体)施策のKFS

スポーツシューズメーカー大手が約7000通のDMをロイヤルカスタマーに送付、内1200人が店舗を訪れて商品を購入。DMを受け取った7000人のうち17.5%が、1カ月以内に当社店舗を訪れ、平均売価が2万円以上の靴を購入したとのこと。日本ダイレクトメール協会の調査(2022年)によると、自分宛てのDMを受け取った後に「店に出かけた」とする割合は1.3%で、「購入・利用した」割合は3.0%。当社のDM効果が卓越している。単純試算で2000万円超の売上となる。当社のDMは商品紹介は少なく、歴史的ものづくりのこだわり、センサーでの測定方法、2000円分のクーポン等とのこと。
SNS等のサイバーからリアルへの送客の時代にDM施策である。本事例のDM施策のKFSは、1)ロイヤルカスタマーにとっての優越感(老舗高級料理店の常連客の感覚)、2)DM小冊子の手触り感(入店時のわくわく感の想起)、3)ロイヤルカスタマーとしてクーポン適用できる値ごろ感である。DM(紙媒体)でも顧客に訴求する観点とターゲッティングをもって作製・送付すれば成功することを示唆している。

竹本 佳弘