
CONSULTANT COLUMN
-
新規事業ビジネスエコシステムの変化②:自動車業界からエアコン業界への参入
2020年12月04日
米EV自動車メーカーが家庭用エアコン事業への参入の意向を示している。家庭用エアコンを製造するにおいて、EVや蓄電池と連携させるなど既存事業とシナジーを見込む。当社は20年、新EV車にヒートポンプ式のエアコンを搭載。この方式を家庭用エアコン事業に横展開する目論見である。…more
-
経営戦略ビジネスエコシステムの変化①: 半導体、水平分業から新たな垂直統合モデルへ
2020年11月30日
11/10、GAFAの一社が自社設計の半導体を初搭載したパソコンを発表、今後2年かけて全機種の半導体を自社設計品に切り替える。製造は台湾OEM大手企業に委託し、15年継続した米半導体メーカーとの協業が終わる。背景はAI半導体の普及と、前述の台湾企業に代表される半導体受託製造会社の勢力拡大とのことだ。当社は自社設計とOEM委託によりビジネスエコシステムを変化させて、半導体の平均コストを75ドルに半減させる狙いだ。…more
-
ロボティクス物流ロボティクス市場の成長
2020年11月27日
シンクタンク大手が9月、物流ロボティクス市場調査を公表した。19年度は130億円超とのことで、25年には580億円超に成長する見通しを示している。19年度比で4倍になるとの予測である。物流業界の労働不足、コロナ禍における巣ごもり消費によるEC市場の成長などが背景にある。…more
-
SCM/ロジスティクス企業物流短期動向調査
2020年11月24日
総合物流会社のシンクタンク子会社が四半期毎に調査・公表する企業物流短期動向調査(20/9月公表)がある。企業物流の最新動向を把握することを目的に1988年10月から開始された。…more
-
新規事業物流拠点としての海上データセンター
2020年11月20日
シンガポールにおいて政府系複合企業が、豪州物流企業との協業により海上データセンター(DC)構想を始動する。豪州物流企業の海上の物流拠点を使って海上DCの試験を実施する計画。DCは多数のサーバーが発する熱を冷却するために大量の電力を使う。海水を活用して電力や冷却水の消費を抑え、エネルギー消費量を最大で約3割削減できるという。国土が狭いシンガポールでは用地不足を解消する手段として期待が高いとのことだ。…more
-
新規事業仮想現実(VR)研修サービスのブランド化
2020年11月16日
監査法人大手が自社の若手監査人にVR研修を開始する。人材育成の一環として、VR技術を使った映像コンテンツの導入を始める。コロナ禍においてOJTが困難な状況にあることが背景で、若手監査人約500人を対象に、不正会計を体験する内容のVR研修を予定しているとのことだ。…more
-
SCM/ロジスティクスドローン配送の未来
2020年11月12日
宅配会社大手が、2022年度中にドローンを使った配送を開始する。22年度中にドローン飛行の規制が緩和(有人地帯の飛行に必要な地上から見張る補助者が不要となる)される見通し。荷物の量に比べ配送区域が広い過疎地を抱える島根など3県で導入を予定し、20年12月から小型荷物を携行した実証実験を行う。市街地配送における乗務員・配達員不足に対応するとのことだ。…more
-
経営戦略メガネ移動店舗のラインロビング
2020年11月09日
コロナ禍において、メガネ小売大手が新規出店を移動店舗中心に切り替える。検眼機や加工機を積み込んだ大型車両を、23年末までに110台導入予定で、高齢化も進むなか、客を待つより店の方から出向くビジネスモデルに転換するとのことだ。20/1月から試験運用している移動店舗は、接客から商品の受け渡しまで完結でき、車両代を含め、初期投資は通常店舗の2~3割程度。老人ホームや商業施設に出向いて駐車場に陳列台を広げて販売するとのことだ。…more
-
SCM/ロジスティクス超短納期 VMIの進化
2020年11月06日
機械工具卸大手が超短納期を試行している。顧客工場内に専用棚を設置、在庫増減を常時把握。工具や消耗品の需要予測により、VMI方式で商品(資材)を先行補充しておく。顧客は棚から使用した時点で購入(調達)となる。…more
-
SCM/ロジスティクスIT企業の物流機能子会社化
2020年11月02日
韓国において、ネット最大手と食品や物流、エンターテインメント事業等を運営するコングロマリット企業が包括提携する。相互に株式を取得してネット通販やコンテンツ配信などで協業するとのことだ。…more
-
SCM/ロジスティクスサプライチェーン・ガバナンス ~産業スパイ対策~
2020年10月28日
過日、日本企業(メーカー)の社員が他国に製品情報を漏洩した報道があった。産業スパイ対策に関しては、物流においても、対策の脆弱性が指摘されている模様だ。日本の物流会社には、多種多様な荷主の機密情報が通過している一方、トレーサビリティーやセキュリティー対策への投資が不十分な物流施設が多いとのことだ。…more
-
IoT建機メーカーのIT企業化
2020年10月22日
建機メーカー大手が建機に搭載していた遠隔監視システムを事業化(外販)する。月5万円程度からの利用料で他社ブランドのダンプトラックに搭載、工事会社などの現場管理を効率化する。建機だけではなく関連事業で培ったサービスの知見も製品として販売、ソフトで稼ぐビジネスモデルが製造業にも広がってきた模様だ。…more
-
SCM/ロジスティクスサプライチェーンの複線化
2020年10月18日
コロナ禍において中国からの部品供給が滞り、日本の自動車業界等の調達に影響が出た。政府は補助金給付により日本企業のサプライチェーンの中国依存を変えるため、東南アジアへの生産分散を促進させる。ASEAN全体を対象に、サプライチェーンを複線化できる拠点を設置した際に補助金を出す。補助金(20年度1次補正予算は東南アジア内生産拠点分散補助金に235億円計上)は大幅増額する見込みとのことだ。…more
-
マーケティング家電量販店の接客を考える
2020年10月14日
コロナ禍において家電量販店の業績回復に明暗が分かれている。郊外型の家電量販店は例えば、緊急事態宣言が解除された6月の全店売上高で、前年同月比4割以上伸長、7~8月も同比1割増が続くとのこと。一方、都心型の家電量販店は、6~8月の売上高は前年同期比1割下落、インバウンド含めた来店客の減少に加え、コロナ禍による商品の供給網の乱れも要因とのことだ。…more
-
SCM/ロジスティクスコロナ禍におけるサプライチェーンの停滞 ~輸送力の足かせ~
2020年10月11日
コロナ禍においてサプライチェーンが停滞し、在庫不足により米年末商戦の足かせとなるおそれが出てきた。海運や空輸の減便で中国発の輸送需給が逼迫し、米国の商品在庫は歴史的な低水準、コンテナ船運賃は、3900USD/FEU(約41万円)と昨年同時期の3倍弱(過去最高水準)とのこと。…more
-
ブロックチェーンサプライチェーン・ガバナンス③ ~モノからデータへのガバナンス~
2020年10月05日
前回の寄稿において、サプライチェーン・ガバナンス(以下、SCG)構築の一つの方向性として、チャネルキャプテン企業が、サプライチェーンの構成企業にIT企業化した製造・部品メーカーを参画させることに言及した。その協業の上で、SCG構築の成功要因を考察したい。見える化、ルール化、ブロック化である。…more
-
ブロックチェーンサプライチェーン・ガバナンス② ~モノからデータへのガバナンス~
2020年10月02日
前回(9/28)、サプライチェーン・ガバナンスについて寄稿した。 サプライチェーン・ガバナンスはサプライチェーンを構成する企業群において、チャネルキャプテンとなる企業数社が主導して業界全体でのサプライチェーンのプラットフォーム及び取引条件を設定、中小企業を含めてその仕組みの中でエンドユーザーまでの供給網を整備することである。…more
-
ブロックチェーンサプライチェーン・ガバナンス ~モノからデータへのガバナンス~
2020年09月28日
企業のサプライチェーンを狙うサイバー攻撃が急増している。セキュリティ対策が脆弱な中小企業にランサムウェアを仕掛け、ウィルス解除金と盗んだ設計図などの機密データを公開すると二重に脅迫する。自動車メーカー最大手のサプライヤーへの攻撃が相次ぎ、世界中に広がる下請け企業や取引先が、製造業大手の弱点になっているとのことだ。…more
-
SCM/ロジスティクスアマゾンジャパン 秒速の物流力強化
2020年09月23日
アマゾンジャパンが、10月までに首都圏4カ所で物流施設を開く。物流施設は計21カ所となり、総面積は19年比で4割増え、延べ床面積は計125万m2と、財閥系倉庫会社などの倉庫専業の大手企業と同規模となる。…more
-
新規事業美容業界へのインパクト ~JV設立のシナジーはあるのか~
2020年09月17日
先月、化粧品メーカー大手と美容機器メーカーがJVを設立した。21年にはスキンケア商品と美容機器技術を組み合わせた新商品を日本、中国で発売するとのことだ。消費者の美容意識のさらなる高まりと、巣ごもり消費において、自分にあったよいモノには対価を払うという消費者購買行動が、この新商品の販促を期待させる。…more