物流不動産開発大手の複数社が物流施設に再生可能エネルギーを導入し、テナント企業などに環境価値を還元する取り組みを始める。
テナント企業は物流施設の使用電力を全て再エネ使用分としてカウントすることも可能。当開発大手は、RE100※達成を目指す企業の誘致に照準を合わせる。一方、再エネ対応に伴うコストは求めないとのことだ。
物流不動産開発業界は、今後、不動産の供給過剰が危惧される中で、建設すればテナントが埋まる時代から、テナント企業から選ばれる時代にシフトしている。このため、不動産開発企業はテナント誘致に向けて物流ロボティクス、AI等の物流ソリューションの提供だけではなく、ESG志向のソリューションも提供する。箱売り(物流不動産売り)から物流ソリューション売り、そして企業ブランド売り(ESG志向による企業ブランド向上)にシフトしているのである。
※RE100:事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化にコミットする協働イニシアチブ。日本の参加企業は21年12月時点で63社、グローバルでは300社超。