米国のEC市場の成長において、ダークストアの役割が拡大している。ダークストアとは市中のEC専用倉庫のことで、コロナ禍における商業施設、小売店舗の空き物件を物流倉庫に転用するもの。店舗でありながら、消費者が入店できないのでダークストアと呼称するとのことだ。米EC企業は、ダークストアをサテライト倉庫として活用し、近隣の注文者宅に即配する仕組みを整備中の模様である。
日本のEC市場において、ダークストアが普及する可能性はあるのだろうか。最適地としては宅配業者のサテライト集配拠点がダークストアを担うことであるが、スペース面で困難であろう。また米国のように商業施設、小売店舗の居抜きでは賃料高くROIが出るのか、不明である。
ここで、市中のアイドルエコノミーを取り込むのはどうだろうか。五大都市でも10-15%の空き家率を示す空き家や、あるいはシェアカー普及、高齢化もあり自動車保有台数が減少傾向の中、駐車場などをダークストアとして活用するのである。当然ながら地域住民との調和が必要であるが、日本EC市場がさらに成長すると、ヒト、モノに関する市中アイドルエコノミーを有効活用することが成功要因の1つになると考える。
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EC市場、ダークストア活用による成功要因
SCM/ロジスティクス
2021年03月15日