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EC国内最大手の出店料値上げの成果

EC国内最大手が出店料を6月から約3割引き上げると決めた。16年間据え置いてきた料金を引き上げるのは、人件費や電気代が上昇とのこと。スタンダードプランは5万円→6.5万円、上位プランは10万円→13万円に値上げする。値上げについて物価高への対応に加え店舗運営支援やユーザーの利便性を中長期的に改善するためとのこと。
値上げと併せて一部プランでは登録可能商品数と画像容量の上限を引き上げるという。さらに1月には出店者向けにAIを使った販売支援ツールを順次導入することも発表。
しかしながら、出店者として負担増大すれば利用サイトを変更、絞り込む可能性がある。さらにグローバルでは中国勢ECサイトの台頭がある。民間シンクタンク調査によれば24年1月時点では、上位10位のうち7つを中国企業や中国出資の企業のアプリが占め、市場シェアも全体の26%と上昇中とのこと。
本事例の値上げは当社の他事業の赤字を補填するためのものか不明であるが、出店料値上げするも出店者の売上が急拡大しなければ出店継続のインセンティブが効かない。値上げと並行して実施するAI等による出店者支援の施策効果をしっりと検証し、再度出店料と料金体系の見直しを望みたい。

竹本 佳弘