TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

AI-SCMサービスの潮流

EC企業世界最大手は、11月末、SCMにおけるAIクラウドサービスを外販すると発表。米国や欧州の一部地域で試験提供を開始、日本市場への導入は顧客要望に応じ検討するとのこと。30年に及ぶネット通販事業で得た知見と傘下のクラウドサービスを組み合わせた。当社の物流網で培ったノウハウを活用し、需要予測して最適在庫配置などを推奨するAIを開発した。コロナ禍の半導体不足などへの反省から、企業では在庫管理手法を見直す動きが広がっている。AIを使ってSCMにおける潜在的リスクを分析し、災害などからのサプライチェーン回復力を高めることも可能になるとのこと。この潮流によりAI-SCMサービスが普及することが望まれる。導入する企業として、まずはサプライチェーンの在庫の可視化(そのためのデータ化)、その次に迅速な物流指示に対応する物流ネットワーク(拠点x輸配送網)の整備、そしてAI-SCMサービスの成果検証と検証結果を次の打ち手に展開する体制の定着が必要となる。

竹本 佳弘