TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

AIを活用した接客力の向上

エレクトロニクスメーカー大手(以下、当社)がAIを活用した顔表情の読取技術を接客に生かす取り組みを始めた。当社は飲食店で客の興味のありそうなメニューを提案する仕組みを開発し、的中精度は7割だった。
当社はサンドイッチの外食チェーン店にこの技術を導入。客がセルフ注文端末の前に立つと、20種類あるメニューのうち6つが画面に表示される。気になったメニューを眺めていると、興味のないメニューがゆっくりと回転して別の商品に切り替わり、30秒ほどの間で3つのオススメのメニューが提示、そのうちの1つを選び、ソースやトッピングを選ぶといった仕組みだ。
AIが個客に応じて提案してくれれば、カウンターで焦りを感じずに済むだけでなく、好みのメニューを選びやすくなる。メニューはパンやソースなどの種類が多く、個客の多様なニーズに応えられる反面、戸惑いやすいため、店員や後続待ち個客に気を使い、妥協的選択の上、注文する場合も少なくない。
一方、個客の注文時間短縮は、店舗として回転率の向上につながる。接客効率化と提案力強化である。
個客に応じたメニュー提案はリピートを生み、且つ選択時間を短縮できる気遣い不要の心理的サポートである。
自分にあったレシピの選択をAIがサポート、注文時の気遣い解消(来店への心理的障壁解消)→ストアロイヤリティ向上→リピート→店舗側の売上と客回転の向上とつながるシナリオである。

竹本 佳弘