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65歳から求められるスキル

ハローワークにおいて求職者全体に占める65歳以上の割合は13%(10年前は5%)、55歳以上まで含めると求職者全体の3分の1とのことだ。日本高齢化に加え、高年齢者雇用安定法では65〜70歳の雇用については努力義務のためハローワークにて求職するとのこと。

一方、65歳以上の就職率は21%(23年11月値、全年齢合計27%)でスキル・アンマッチの傾向である。日本は多業界で労働力不足であるも、業務のAI化によりスキルマッチする機会が増加するとは限らない。このため特定職種における65歳以降の雇用義務化、あるいは求められるスキルの装備が必要と考える。その一策は行政、企業として非AI化業務の見極めと、スキル習得機会の提供である。AIに代替されない業務については一定の就職率は維持できると考える。

別観点だがOECDデータでは労働市場に参加する高齢者の割合は日本:52%(65-69歳、2022年)、米国:33%、英国:26%、ドイツ:20%となる。日本はデータのある37カ国で最も高い。老後の資金不足のため生涯労働期間延長化の側面もあるが、日本のビジネス人は欧米とは異なり、シニア早期にセカンドライフを楽しむという志向が低い。我々として高齢者のスキル・アンマッチに対峙する前に、高齢者に到達する前に自身のLTVを上げるため日々のスキル研鑽、習得が必須である。

竹本 佳弘