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中小小売業のAIを活用した人流予測

通信キャリア大手は小売など実店舗の集客に生かせるビッグデータを低価格で提供する。人流、気象のデータのAIサービスを2022年度にも月額5,390円で始める。同様サービスは月額10万円以上するケースが一般的だった。ビッグデータ分析の低価格化で、中小事業者にも実店舗でデジタル技術の活用を促進するとのことだ。
21年3月にドラッグストアでの実証実験では、予測数と実際の来店者数の誤差は平均で7%、また廃棄ロスを3%、在庫不足による販売機会ロスを15%減らすことができた。
店舗運営に必要な人数を算出して、店員のシフトを自動で作成するなど、人件費の抑制にもつなげられる。当然、来店者数 x 気象 だけではなく、販促要素(チラシ・セール)もAIを通す必要はあるが、超廉価のサービスの出現はIT投資力の低い中小小売企業には朗報と言える。
しかしながら、当サービスの提供者として中小企業への販売はビジネススケール、商談コスト等を勘案すると、まだ一考の余地はある。中小小売企業だけではなく、ショッピングモール等の商業施設運営企業にアプローチするのはどうだろうか。
施設内の中小企業テナントへの販売である。専門店、フードコート等、階層 X エリアで予測値は異なるが、ブロック化して当サービスを提供するのである。テナントは中小企業も多く、人材不足の面もあり、商業施設運営企業からのサービスを享受することが得策と考える。

竹本 佳弘