空調機器メーカー大手はアフリカでモバイル決済システムを活用したエアコンの従量制サービスを始めた。
利用者が設備を使うときだけ利用料を収受する。製造販売が主体だった事業モデルを一変させ、エアコン市場で競合する中国、韓国勢に対抗するとのことだ。
150円程度を支払うと、スマホをリモコン代わりに1日エアコンを使用できる。製品は実質無償供給、顧客から収受するのは約8500円の取り付け工事費のみ。アフリカのエアコン普及率はわずか1%。需要は年300万台ほどと世界の3%しかないが、将来の需要増を見込む。
DXを急ぐ背景の一つはディスラプターの存在。米国EV大手が年内にも家庭用エアコンへの参入を示唆、エアコン、EV、蓄電池、太陽光パネルなどを連動させ、包括的な家庭の電力管理を構想しているとのことだ。
新規市場のシェア獲得のために、モノ売り(エアコンの価格)ではなく、サービス(ハードは無償供給の上、修理・保守料込みの使用料)で顧客を囲い込む。
熱地帯なので、常時、エアコンを使用する。従量制から使い放題のサブスクに移行、さらに即時修理の体制を整備することで顧客との関係性を深化、ディスラプターの参入障壁を高くするのである。
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空調機器のDX ~売り切りから従量制、サブスクへの変革~
経営戦略
2021年09月06日