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医薬品卸売業の商慣習の改定

厚生労働省はガイドラインを改定し製薬会社と卸企業間の商慣習を是正する。卸企業の仕入値が医療機関への売価より高額とのこと。2022年度は仕入値が売価を2.7%上回っている。卸企業の逆ザヤ分は製薬会社からの補填(仕入条件)である。例えば卸企業が100円で仕入れた商品を90円で売る、逆ザヤの10円+α(卸企業の利益分)を製薬会社が卸企業に補填するという商流である。
この仕入値と売価の逆転現象は薬価調査(2年1回更新の薬の公定価格設定)にあるとのこと。薬価調査は卸企業の仕入値を参考にするため、卸企業はなるべく高額な仕入値を報告したい。
このため厚労省はガイドラインを改定し、不透明な補填(仕入条件)制度から透明性ある料金体系に移行したい考え。
高収益性とはいえない卸企業の生き残りをかけた中でのガイドライン改定であるが一方で販売・仕入条件の交渉、条件金額の管理、請求、計上等、業務とシステムの手間は発生している。且つ、販売・仕入条件は多種多様である。全体コストを勘案した中でのガイドラインの改定が望まれる。

竹本 佳弘