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優秀な政治リーダーには魅力的な報酬を

この度7/7に行われる都知事選の立候補者は過去最多の56名にのぼるとのこと。優秀なリーダーを選出するには、立候補者が多いことに越したことは無いだろう。私自身は都民で無く、投票権も無い為、今回の選挙に無関係であることを前提に話をするが、是非この人に投票したいと思う人物に多数立候補頂くには、知事職に今以上の金銭的な魅力的が有っても良いのではないかと考える。
上場企業の社長の平均年収は4,500万円以上、役員報酬が一億円を超える方も400人を超えている。それに対して、東京都知事の年間報酬が1,270万円と人口1,400万人のリーダーとして、職責に見合う対価としては決して高いと思わない。もちろん、必ずしもお金の為に政治家になるわけでは無いだろうが、資本主義社会において、報酬が分かりやすい社会的な評価指標である中で、能力に見合うだけの報酬が有って然るべきでは無いだろうか。報酬の決定方法については、例えば、自己申告による年収提示、成功報酬型の報酬体系にするのである。選挙に立候補する時に、自身の政策と共に報酬を提示して、その対価も含めて選挙で選んでもらうのだ。もしくは、投票者が選挙時に知事職に相応しい金額を多数決で決定するのでも良いかもしれない。優秀なリーダーの立候補者を促す為に、高い報酬を支払う意思があることを示すのだ。
また、活動結果を評価するには、分かりやすい指標を設けることが望ましいと考える。経営者でいえば、株価、純利益、会社の業績が主な通信簿かもしれないが、同様に政治家も、例えば、公約の達成率、税収、犯罪率、人口、出生率、など、有権者が判断材料として分かりやすい指標を用いる。公約に掲げていた場合には、オリンピックや万博の誘致できたことでも良いだろ。
少し業界は異なるが、プロスポーツなどで自分の応援するチームに年俸の高い人物を招聘したとしてもチームを勝たせてくれるのであれば、だれも文句を言わない。同じように自分たちの町を良くしてくれるのであれば、投票者側は高い報酬を支払うことも受け入れる必要があるのではないだろうか。

民谷 成