TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

中小企業におけるAIの有用性

経済産業省では中小企業のAI導入による生産性向上についてレポートがまとめられている。AI導入インパクトが大きい領域x業界は5つある。1.製造業における予知保全、2.製造業・卸小売業における需要予測、3.全業界における経理関連業務効率化、4.卸小売業におけるデータマーケティング、5.製造業における不良箇所自動検出である。
特にその中でも、2.の需要予測において飲食店でAIを応用した事例を紹介する。
創業100年以上の老舗飲食の店ゑびや(年商4億円)は、レジもない食券式の大衆食堂で「経験と勘」に基づく運営を行い、大量の廃棄ロスと非効率なシフト体制により人件費は嵩み、現場従業員も疲弊していた。
そこでAIを使い、天候や地域行事等の外部データを組み合わせることで、従業員数を維持したまま売上げを4倍にし、廃棄ロスを72%削減することができたとのことだ。
問題は中小企業の導入費用に捻出できる金額である。アンケートでは50万円以下と答える企業が8割を占めている。
導入費用が高くつくことを躊躇したり、身近な相談相手がいないことに起因すると推察するが、TICではシステムと合わせた業務改善を行っている。
勘や経験に基づく属人的業務によるロスや注文の取り逃しなどから、AI導入による効果(コストの削減と売上の向上のインパクト)を算出することで、投資以上の効果を期待できるのではないかと考える。

出所:https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2019FY/000825.pdf