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米ニューヨーク連銀のグローバル・サプライチェーン圧力指数(GSCPI)

アフターコロナにおけるサプライチェーンの正常化を測る指標として、グローバルサプライチェーン圧力指数(GSCPI)を紹介する。GSCPIは、2022年1月から米国ニューヨーク連邦準備銀行が公表を始めた指数で、統計としては1997年開始である。GSCPIは、海上輸送コスト、航空輸送コスト、主要7カ国の購買担当者景気指数等をベースに算定されたもの。平均はゼロとし、値が大きくなるほどサプライチェーンが逼迫している状況を示す形となる。

このGSCPIが23年5月に過去最低水準に下げた。サプライチェーンのボトルネックが、ほぼ解消された可能性を示唆するとのことだ。23年5月の指数はマイナス1.71と前月のマイナス1.35から低下。同指数は21年12月に過去最高の4.31を記録(20年初から上昇、20年末に低下、さらに21年初より上昇の推移)。コラムにおいて1月にサプライチェーンデューデリジェンス法、6月にヒトとソフトのサプライチェーンマネジメントに言及した。今回はSCMの管理指標であるGSCPIである。SCM統括者に対し、サプライチェーン可視化指標の一つとして、今後もGSCPIを定期的にモニタリングすることをお薦めしたい。

竹本 佳弘