上場外食産業各社の決算が出そろった。その中でも吉野家ホールディングスは全体として増収しているものの、人手不足による時給上昇や出店増加で人件費が増えたことが大きな原因となり、9年ぶりに営業赤字の決算となった。外食産業では利益の構造を「①客単価x②回転率(客数) -③製造原価、(変動)人件費、固定費」と考えることができる。本件では③が上昇し、赤字を計上することになった。通常、③のコストをいかに減らすかに目が行きがちだが、①の客単価を上げるメニューの開発や、②出前・訪問販売などによる新規客数を増やすことも今後は必要だと考える。昨今、AIやWeb(Big Data)、企業内部情報を活用して業態の転換を図る事例が増えており(デジタルトランスフォーメーション=DX)、購買データから付加価値の高い商品の開発を行い、顧客とダイレクトな接点を増やした様々な販売チャネルを作り出すことが市場から求められている。
デジタル時代の本格的な到来に対し、TICはTSRと協同で、顧客企業に蓄積された内部データやWeb等のBig Data、AIを活用したデジタルトランスフォーメーションの実現を支援している。
出所:日本経済新聞「吉野家9年ぶり営業赤字 3~11月、人件費が利益圧迫」2019/1/10