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アマゾン、航空貨物事業のAWS化

米アマゾン・ドット・コムは3月初、航空機の中古11機を購入すると発表した。急成長する航空貨物事業向けに、初めて航空機をリースではなく購入。2022年末までに同社の運航機数は85機余りに達するとのことだ。
当社はここ数年、即納を強化、UPSなどの輸送能力を補う取り組みの一環で、航空貨物事業を急速に拡大してきた。また、コロナ禍においては、航空機の余剰感は大きく、当社として調達は容易、場合によっては航空会社を買収することも可能と考える。
20年5月、米国大学の研究発表では、28年までに当社が200機の航空機を保有すると予測。UPSの保有航空機は275機、フェデックスは463機に対して、輸送能力も近づいてくるとのことだ。
これまでも、当社はAWS事業で見るように、自社のITネットワークの余剰能力(コストセンター)を事業(プロフィットセンター)として提供し、現在では企業のITインフラストラクチャーとして成長している。今回の航空貨物事業も同様に自社荷物を輸送する際に、事業として他社荷物を便乗させ、満載(ローコスト)で輸送する物流インフラストラクチャーになる可能性がある。当社のPrime Airの動向を注視していきたい。

竹本 佳弘