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アフターコロナにおけるスマートシティの重要性

コロナ禍において欧米では在宅勤務を定着させる動きが広がっている。欧州では「在宅勤務権」の法制化が始まり、米国企業はツイッター等、在宅勤務の恒久化を決める例が相次ぐ。日本でも実施企業は増えたが、定着には人事評価制度や労働法制の改革が必要である。現行制度では研究開発職など専門業務に限定される「みなし労働時間」で賃金を決める裁量労働制を在宅勤務者にも適用する必要がある。OECDの18年の統計では、在宅勤務の導入率(部分導入含む)が8割超とされる米国は時間当たりの労働生産性が日本の1.6倍、法制化したフィンランドや議論が始まった独英なども日本より3~6割高いとのことだ。日本も在宅勤務の浸透により、業務の断捨離を経て、生産性向上につながることを期待したい。在宅勤務の定着のためにも、地域型スマートシティの早期実現が必要と考える。日本のように東京集中型のビジネス環境の場合、移・医・職・住がデジタルで整備されるスマートシティが実現されると、地方・在宅からの労働提供も可能と言えよう。また対面型のコミュニケーションを重視する企業や業界の場合は、VR・MRなどのテクノロジーを活用した臨場感ある対話も地方・在宅から可能になると考える。

竹本 佳弘