TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

メガネ移動店舗のラインロビング

コロナ禍において、メガネ小売大手が新規出店を移動店舗中心に切り替える。検眼機や加工機を積み込んだ大型車両を、23年末までに110台導入予定で、高齢化も進むなか、来客より店の方から出向くビジネスモデルに転換するとのことだ。20/1月から試験運用している移動店舗は、接客から商品の受け渡しまで完結でき、車両代を含め、初期投資は通常店舗の2~3割程度。老人ホームや商業施設に出向いて駐車場に陳列台を広げて販売するとのことだ。
当社はコロナ禍における外出自粛を背景に移動店舗に注力するが、メガネだけの取扱いでは来店数も限界がある。ここでドラッグストアが医薬品から加工食品、生鮮にラインロビングしてきたように、移動店舗も取扱い品を拡充するのはどうだろうか。
メガネだけではなく、ターゲットとする高齢者等の身の回り品に拡充して、顧客接点を深めていくのである。訪販化粧品大手のサロンバスのように、ある程度、高付加価値で顧客が手にしたことのない品揃えに拡充するのである。当移動店舗は、接客・対話を意識して5-6人のコストが発生するが、高付加価値品を提供することで収益性を確保するのである。

竹本 佳弘