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ブロックチェーンのSCMでの活用

ブロックチェーンのSCM領域での活用を模索する動きが活発化している。ブロックチェーンを活用するメリットは大きく2つあげられる。1つ目は精度の高いトレーサビリティーである。高度な国際分業が発達した現代において、部品や完成品がどこに、どれだけあるかを把握する事は極めて重要である。2つ目は業務の効率化である。物流においては、依然として紙の帳票を使った確認作業などで多くの人間が関わっている。これらを自動化することで相応の効率化が見込まれる。しかしながら導入に向けたハードルもある。1つ目はモノのトレーサビリティへの対応である。解決にはRFIDなどの活用が考えられるが、相応の単価が掛かるため、現状は活用できる商品が限られる。2つ目はサプライチェーン上の多くのプレイヤーが共通で利用するプラットフォームの構築である特に中小のサプライヤーや物流会社などをどうやって包括するかが課題となる。これらメリットとハードルを考えると、SCM領域でのブロックチェーン活用は進んでいくと考えられるが、社会への浸透は政府や大企業が主導しブロックチェーンを利用できる環境を整備して行く必要があるため、中長期的なスパンになると考えられる。