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CO2を食べる自販機 ー個体循環型社会の形成ー

飲料メーカー大手が自販機販売チャネルを再構築する。CO2を吸収する自販機を開発、順次展開するとのこと。自販機の中に粉末状の吸収材を装着した「CO2を食べる自販機」で23年に30台設置、24年は500台に増やす計画。CO2を吸収する特殊材はコンクリート原料や肥料として活用も可能、資源循環型ビジネスの社会実装にも取り組むとのことだ。
自販機に特殊材を装着してCO2を吸収する発想は重要である。例えば、この特殊材をトラック等の燃料系車両に装着し、車両より排出されるCO2をその車両が吸収するのである。CO2排出物自体がCO2を吸収するという個体内の循環型である。日本産業ベースでみると、CO2排出量の多い業種は、鉄鋼34%、化学工業12%、窯業・土 石9%、金属機械7%、紙・パルプ6%となる。CO2排出量上位の業種団体が共同で本取組を実施することでCO2削減効果も高いと考える。各社製造拠点内の生産ライン上にこの特殊材を装着、製造中にCO2排出を削減するのである。

竹本 佳弘