物流業界でドライバー不足などが懸念される2024年問題(改正労基法の残業上限80時間・月の厳守。このため、残業減少→収入減少→ドライバー不足深刻化→物流費高騰と物流網混乱が懸念)を解決しようと、ベンチャー企業(当社)は10月に新システムを販売予定。トラックの発着地や日時、荷物の重量など6つの条件に応じて運賃を変えるダイナミックプライシング方式を活用。運送会社と荷主の仲介を手掛ける企業2社から、過去8年分の数千万件の運送データを入手。AIが最高、推奨、最低の3種類の運賃を提示、運送会社が荷主との料金交渉でデータに基づく運賃案を提示し、収益性を改善できるようにするとのこと。
運賃のダイナミックプライシングは新幹線、航空機等、従前より活用されている。前提は価格決定権を有する売り手側が強く、その瞬間は競合が少ない場合である。配送運賃の場合はどうであろう。運賃は過去実績ではなく、相場感にもとづき、決定される。あるいは顧客、運送会社の指値で決まる場合も多い。AIが推奨運賃を提示するも、顧客の許容料金かは別問題となる。配送運賃設定にもダイナミックプライシングが導入できるか、注視していきたい。