TIC | 株式会社東京コンサルティング研究所

工場のDX化

日本には2019年時点で就業人口の約半数である3111万人がPCなどを使わず、紙での作業を続けているという。
工場では、計測値を紙に手書きし、Excelに入力したり、計器で測定する部門も多くある。
それらデータを可視化することで、設備故障の傾向を知ることができる。
そのためには、紙から得たデータを他の媒体でデータベースとして保管する必要がある。
データがない場合は五感を頼りに故障予兆を読み取ることになる。
例えば経年劣化によるポンプとモーターの噛み合わせが悪くなり異音、振動発生、回転軸がズレて部品が焼き付いて異臭発生などの予兆だ。
色々な理由で(IoT投資余力、計測困難な対象項目)五感に頼らざる得ないが、この五感に基づく技術が企業の競争優位性の一つとなっている場合も多い。
このためKPIとして、電流値を計測することで機器の故障を発見できる。例えば、電流値が定格以上なら軸受け不良、定格以下なら閉塞しているか空運転など。
既存設備にセンサーを付け電流値をIoT(モノのインターネット)化しデータを集約する。これらIoT化したデータは膨大になるためクラウドに保管していく。
データ集積していき故障頻度が明確になれば、予備部品をいつ用意すれば良いか、もしくは故障前に整備すればよいか計画と行動につなげることができる。

本田 卓也