総合商社大手は2021年11月、日本初の次世代バイオディーゼル燃料のトラック向け給油施設の運用を開始したと発表した。
当燃料はフィンランド製で廃食油や食肉加工場から出る家畜の脂などから作ったバイオ燃料。ライフサイクルアセスメントベースでの温室効果ガス排出量で石油由来軽油比約90%削減を実現するとのこと。
ロジスティクスにおいてカーボンニュートラルに向けた取り組みとしてEV車、FCV車のトラック活用が始動するも、時間、資金を要する中、早急施策としてバイオ燃料のトラック活用が試行されている。
当商社系列のCVS大手は21年12月、横浜市のCVS店舗配送用トラックにバイオ燃料を試験導入した。30年までに配送トラックから出るCO2を17年度比3割削減する方針を掲げているとのことだ。
一方、バイオ燃料産出のデメリットは、収集、運搬、管理であり、各廃棄物が発生しやすい場所に産出所を建設しなければコスト高となる。また管理上、廃棄物によっては人の密集する地域に建設できないことがある。
当燃料はフィンランド製で前述の課題は解消した上で輸入しているものと推察されるが、産出起点から調達・使用までのサプライチェーンにおける総排出量を勘案した上で効果算定することが肝要である。
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カーボンニュートラルとロジスティクス・バイオ燃料
新規事業
2022年02月14日